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■3月解禁 ■天候:曇 三月になると多くの渓が解禁になる だが、まだまだ水温が低く毛鉤には辛いコンディションだ ならば、ダム湖でトローリングでもしようよ、と柿崎が提案した それもいいねと、僕と哲ちゃんが賛同 バサー達の合間をぬって、狙うはダム湖に幽閉された雨女魚たちだ |
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| 機動部隊出動 紀伊半島には多くのダム湖がある。いつからかバスが放流され、それを狙ったバサー達が訪れるようにる。しかしダムができる以前は渓流で、そこに棲む渓魚は在来種の雨女魚(アマゴ)たちだったのだ。ならば、彼女たちの末裔は今でも生息しているはず。たとえ外来魚に脅かされようとも生き永らえていると思えるのだ。 広いダム湖に生息する彼女たちを捜索するには、我々も機動力を駆使するしか打つ手は無い。それは柿崎が所有するグラマン製のカナディアン・カヌー、名づけて「虎」。船体に描かれた牙の模様が荒ぶる虎を思わせ、兎たちを奮い立たせる。 寒風吹きすさぶなか、下された指令は…「機動部隊出動セヨ!」 |
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| 緊急連絡、それは 餌を武器にする哲ちゃんは「対岸の谷を釣査したい」と申しでてきた。対岸の谷、それは機動力がなければ入渓できないところ。山をまいてもたどりつけるだろうが、何時間かかるかわからない。「ヨシ!単独釣査タノム」と彼を流れ込みに降ろす。そして柿と冨のトローリング部隊は再び、湖面に漕ぎだした。 その後、強風ゆえ思うようにポイントにルアーを流せず、苦戦する我々に飛び込んできた無線連絡は…。 「そこそこ釣れてますよ!」 何!? やはりそうか。末裔たちは生き永らえていのか。引き続き釣査セヨ。 |
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| 白銀の鎧 谷では雨女魚たちが生息していることがわかった。だが湖ではどうだろう。貪欲なバスたちによって、壊滅状態かもしれない。時折、ハイスピードで駆け抜けていくバスボートに脅かされながら「虎」はゆっくりと湖面を行く。 そして期待どうりの結果が。7g.赤銀のスプーンに食らいついてきたのは35cmの雨女魚だった。しかも白銀の鎧をまとって! このサイズまで成長すればバスに捕食されることもないだろう。よくぞ今まで…。 こうして機動部隊による釣査活動は終了した。しかも湖ではみごとに銀毛した雨女魚にも出会えた。いや、銀色に輝くその魚体はもはや「五月鱒」と呼んでいいのかもしれない。 |
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