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早春から始まった渓流釣りですが、少しだけ秋の気配を感じられるこの日が、シーズン最後の釣行になりました。いつもの流れにむかう道中には、名も知らない茸が湧きでるように生えています。
さあ、通い慣れた谷に着きました。台風シーズンにはまだ早く、渓相も春から変わっていませんね。盛期のようにポンポンとは釣れませんが、シーズンの終わりを締めくくるには満足の結果です。そうそう、釣り雑誌にはよく「秋には大物が期待できる」といかにも釣れそうに書いていますが、あれはまったくのデタラメ! 雑誌やテレビを信用してはいけません。
そろそろ今年も竿を納めようか、という最後のポイント。友人が毛鉤を投げいれます。「うーん、でないなあ」。じゃあ、つぎは向こう側。「やっぱり、アカンかあ」。だったら最後はあの白い石の脇に落としてみて。あそこは小さいけれど、絶対に魚が入ってるから。
テンカラ竿を握る友人は、そこに繋がる糸先に結ばれた逆さ毛鉤をフッとその白い石の脇、流れが一瞬緩くなり、鏡のように秋空の青を映し出す水面に投げ入れました。
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これで2007年の渓流釣りもお終いです。ひたひたと秋がきて、台風とともに大雨が降るでしょう。今見ているこの渓もそれにより様変わりするかもしれません。そして雪が降り積もる冬がくる。やがて年が明け、梅の花が咲く季節になると、また僕らは竿を片手にこの谷に立つ。でもそれは、まだまだずっと先、来年の春の事です。 |