艦船写真の写し方(舞台撮影)

舞台撮影
ちと番外なのだが、機会が有ったのでまとめておきたい。


舞台という以上、会場は比較的規模が大きいものになる。

屋内で暗いからといっても、ストロボの効果を得るのは難しい。
距離もあるし、乱れた閃光は演技にも邪魔である。

暗めの場所での撮影の細工は、高感度フィルム、明るいレンズで開放側となる。
シャッター速度は、三脚や、VRレンズなどで限界まで下げることも可能だが、演技は静止状態は少ないので、ある程度のシャッター速度は確保する必要がある。
演技にもよるが、1/125,1/60程度は確保したい。
その為、シャッター速度優先となる。
高感度と言っても荒れてくるので、ISO640程度か。

撮影位置は、距離が近いほうが有利な面もあるが、客席で立つわけに行かないので、後方の席や、二階最前列、通路、側面、などとなる。
全景を写すには、後方のほうがやりやすい。
個々のショットの場合は側面も良いが、やはり中央からのほうが失敗が少ない。

使用レンズは、広角側は28-80mm程度。望遠側は、会場規模とどこまでアップに迫るかということにもよるが、150-200mm前後だろうか。

会場の明るさは照明次第だが、舞台照明がある以上、意外と明るい。
休憩時間の明るさは、観客席側の照明であって、舞台側は演技が始まらないとわからない。
また、逆に背景と演技者の画面上の占有率の関係から、白とびも起き易くなる。
私は通常、マルチパターン測光+0.7補正しているが、補正0.0、あるいは-0.3補正でも十分である。

マルチパターン測光を使用する場合に気をつける必要があるのは、画面全体が撮影対象かどうかということである。
すなわち、客席などの暗くかつ撮影対象ではない部分がどの程度入るのかという点である。
マルチパターン測光で、この暗い部分を加味して露出が決められると明るいほうに振ってしまうのである。
中央部重点測光や、スポット測光が、ピンポイントで的確に計れそうな気もするが、画面上の中央スポットと、狙うべき被写体の位置が、必ずしも一致しない場合、難しい。

また、舞台照明は、電球が中心のためか、意外と赤味が増す。
そのため、フイルムの場合は、タングステンフイルムが使用されたり、フィルターワークでの微調整も行われる。
デジカメの場合は、ホワイトバランスによって調整が可能である。


撮影のポイントは好みにもよるが、やはり、決めポーズが押さえになるだろう。
ただ、記念撮影をしているほどの時間的余裕はないから、流れからシャッターチャンスを狙う必要があるだろう。
個々の演技者のアップを狙うなら、望遠系のレンズがほしい。
演技中の動きは、演目にもよるのだが、比較的早いので、一瞬を止めるのは難しい。
特に、ターンなど回転では、止らない。
動きのあるシーンは躍動的でもあるのだが、後で記念写真的に見る場合は、決めポーズの方が収まりは良い。


撮影位置の例

3階席先端より
Dcim1418/DSC_7027. Dcim1423/DSC_0113.

1階席中央付近より
Dcim1424/DSC_0344.
Dcim1420/DSC_7089. Dcim1425/DSC_0433.

1階席舞台際より
Dcim1420/DSC_7096. Dcim1420/DSC_7103.

体育館の平面
Dcim3002/DSC_2956. Dcim3002/DSC_2941.

撮影ポイントの例

決めポーズ
Dcim1425/DSC_0433. Dcim3002/DSC_2956.

アップ
Dcim0882/DSC_5087.

シャッター速度の例

Dcim3002/DSC_2941.
1/40 f5.6 静止の瞬間だが、右端の演技者は完全にぶれている。


ストロボの例

広い会場で距離があればほとんどストロボの効果はない。
ピカピカ光らせるのは演技の邪魔以外の何ものでもない。
が、感度、GN、距離等をきちんと管制すれば、ストロボの効果が皆無ということでもない。

Dcim3092/DSC_9922. Dcim3092/DSC_9923.
左はストロボ使用、右は不使用。
ストロボが届いている結果として、影もくっきり出ている。
また、背景は天井照明によって青くなっているので、ストロボによって飛ばされている。


Dcim3092/DSC_9927. Dcim3092/DSC_9926.
左はストロボ使用、右は不使用。
GNが小さいので、十分な光量ではない例。
ストロボが届いている結果として、客席が若干明るくなっている。
また、背景は天井照明によって赤くなっているので、ストロボによって薄まっている。


ホワイトバランスの例

Dcim0881/DSC_2203. Dcim0882/DSC_5082. Dcim0882/DSC_5087. Dcim0881/DSC_2218.
左から、オート、晴天順光、電灯、オート。
右の2枚は同一演目。


Dcim1418/DSC_7039. Dcim1423/DSC_0133.
左から、オート(D70)、電灯(D100)。
2枚は同一演目。
会場の照明体制にもよるが、白熱電灯が多いと、赤被りする。
この2枚の場合、右写真の背景は、も少し紫へのグラデーションとなっていた。
忠実な白が良いのか、温かみのある色彩がよいのか、難しいところである。


Dcim3003/DSC_3018. Dcim3003/DSC_3020. Dcim3003/DSC_3019.
左から、オート、電灯(補正-2)、電灯 (D70)。
ホワイトバランスの補正は、+は色温度が下がり青味、-は色温度が上がり赤味が増す。


色調の狂いを何とかしたい

舞台照明の関係で、赤味が強すぎたりしてしまう場合がある。
本来はホワイトバランス等で調整すべきだが、写し終わったものは致し方ない。
この場合は、画像処理で調整することになる。

自動コントラストによる補正。
Dcim2629/DSC_7779. ⇒ DSC_7779ac DSC_7779ach / Dcim2629/DSC_7799.
元の画像と、自動コントラスト処理後の画像、ヒストグラム表示。晴天日陰の画像。

トーンカーブによる補正。
Dcim2629/DSC_7779. ⇒ DSC_7779t DSC_7779th / Dcim2629/DSC_7799.
元の画像と、トーンカーブ処理後の画像、ヒストグラム表示。晴天日陰の画像。



標準的には、ASA640, +0.0, Aモード, f5.6-8で処理している。
動きが早いときは、絞りを開けてシャッター速度を稼ぐ。
が、適宜マニュアルモードでの対応が必要となる。
このとき、会場全体の明るさ、メイン部分の明るさを勘案し、露出インジケータを注視しながらの撮影となるだろう。
マニュアルモードによってスポット照明部分を飛ばさないようにするためにはシャッター速度を上げるか絞りを絞る。
できれば、段階露出が取れるようにして置くと失敗がない。


Dcim2274/DSC_0759. Dcim2282/DSC_8711.
会場は比較的明るい。


Dcim2274/DSC_0801. Dcim2275/DSC_0864. Dcim2275/DSC_0866.
スポットライトの場合でも、照明範囲がある程度広ければ問題ないが、一部分に限定されている場合、白飛びしやすくなる。
この場合は、露出補正+をかけるか、マニュアルモードでシャッター速度を上げる。
結果、全体が暗く潰れてくるから、どちらを優先するか、或いは画像処理で補正するかということになる。


Dcim2275/DSC_0899. Dcim2275/DSC_0907. Dcim2275/DSC_0928.
特殊な照明効果の場合は難しい。
全体の雰囲気を撮る為には、個々の動きのブレは我慢の範囲かもしれない。


Dcim2279/DSC_1312. Dcim2279/DSC_1308.
Dcim2280/DSC_1395. Dcim2283/DSC_8931.
個々の動きは切り取ってみたい。
が、動きが早いところはシャッター速度が速くないと、被写体ブレが起きる。
ただ、全体の雰囲気を伝えるには、部分的な被写体ブレは躍動感を伝える。




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新規作成日:2004年5月5日/最終更新日:2006年9月25日

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