真後ろはレーダーの死角か?

インド洋に派遣された自衛官の乗員から、色々な体験談が語られている。
その中で、真後ろから飛来したインドの飛行機が、わからなかったというものがある。
解説として「真後ろがレーダーの死角で危険だった」とされている。

もちろん、色々な確認が必要だ。
体験談の乗員が甲板にいて気がつくのが遅かっただけなのかもしれない。

実際の、軍用レーダーの性能に付いては、秘密であろう。

しかし、面白いので、考察してみよう。

マストのトップに装備されているレーダーは、全周遮蔽物は無い。
しかし、大概の場合、マストの前方の棚に置かれている。
当然、後方には、マストの支柱があり、後方視界の妨げになっている。
ただ、人間の目と違って、レーダーの場合は電波の波なので、波長、すなわちレーダーレフレクターの幅の分、電波が廻りこむので問題は無いとされる。
また、至近距離に付いては、もともと反応しないので、その面でも問題はないという。
ただ、目標からの反射波は、遠方から戻ってくる分減衰するので、他よりは薄くなりそうだ。
もちろん、こう言った諸問題は折込済みで、まったくの盲点が無いように工夫はされているはずだ。

しかし、ここで、新たな問題がある。
ステルス性能を極めたマストである。
ステルスとは、見えないということである。 人間の目に見えないという場合、それは、透明か、或いは背景と紛れてわからないと言うことである。
レーダーの場合、電磁波の反射を見るわけで、吸収材により反射させないとか、鋭角面により、別方向へ反射する結果、電波反射が見えないことで、ステルス性を発揮する。
すなわち、後方のマストの後ろには、電波は進んで行かないはずである。
この一つの回答とも取れるものが、レーダー装備位置の変更である。
一般に、マスト前面においてあるものを、斜めの位置にずらすものである。
が、これとて、マストの影が、後方から斜めの位置に変っただけで、死角が消えるという解決ではないだろう。
また、電波発射時は強力なので、電波がマストを透過できるとしても、目標に跳ね返って減衰している電波は、透過しないだろう。

矛盾する要素を多く含んだ、面白いテーマではある。



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新規作成日:2002年4月11日/最終更新日:2006年11月12日

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