OS とデータベースの統合 (最近のサンの発表と iSeries の先見性)

RDB は、今やエンタープライズアプリケーションには必須のソフトウェアになっているといっていいでしょう。
また、パフォーマンスや運用に一番手がかかるソフトウェアといってもいいかもしれません。

つまり、エンタープライズとして必須の業務を、パフォーマンスや運用に多大な気を使いながら使用している、というのが実情といっていいと思います。

性能を出すにも、運用を円滑に行うにも、OS とデータベースの双方について高度な知識が要求されます。
それを企業の中心となる業務、つまり失敗などすると多大な影響・被害があるような状況下で行わなくてはいけないわけです。

OS とデータベースをワンセット/ワンストップで管理・運用できるようにして、よりラクに、より安全に、より高性能に稼動・運用させることができないだろうか、といった考えが出てくるのはひとつの自然な流れとして理解できます。

またデータベースや OS を開発する側としても、どうしても汎用的な部分があるために煩雑になっている部分をショートカットして性能を出す、より高機能にする、という企図を持つのも自然なことだと思います。

そういった背景をもとに、最近、ちょっと気になる記事がいくつか出ましたので、ちょっと書いておきたいと思います。


「オラクルが Solaris 10 をオープンソース 64 ビット開発・運用の推奨環境に選定」http://jp.sun.com/company/Press/release/2005/1118.html

記事からの抜粋です。

米国サン・マイクロシステムズ社と米国オラクル社は、オラクルがサンの Solaris(TM) 10 オペレーティング・システム( OS )を主な x64 アーキテクチャ用の推奨開発・運用プラットフォームに選んだことを発表しました。
対象アーキテクチャには、 x64 ( x86 対応 64 ビット) AMD Opteron(R) 、 Intel Xeon 、 UltraSPARC(R) の各プロセッサを搭載したシステムが含まれます。
Solaris 10 はマルチプラットフォーム対応のオープンソース OS で、オラクルは開発組織全般を通じてこれを利用します。
オラクルは自社の全製品に関して、 Solaris 対応の 64 ビット版を他の OS 対応版に先駆け、あるいはこれと同時にリリースおよび出荷する計画です。

こういうことだと、オラクルのプラットフォームとしては AIX にはもう完全にメリットがない、ということになりますね ......

オラクルは 440 以上もの x86/x64 システムに対応する Solaris 10 を選択し、ソースコードへのフルアクセスを得ることで、ダイナミックトレース( DTrace )や Solaris コンテナ、 TCP/IP のパフォーマンス向上といった重要な機能を利用できるようになります。本日の発表は、オラクルが今後その技術やアプリケーションにおいて Solaris の先進的な機能をフル活用していく姿勢をお客様に示す意味も持っています。
「私たち両社が連携することで、 x64 および UltraSPARC 市場の共通顧客ベースを引き続き拡大する機会が生まれ、サンとオラクルのテクノロジーの円滑な統合をお客様に確約することができます。」

太字には私がしましたが、要は「OS と データベースの円滑な統合」ですよね。
Solaris の「ソースコードへのフルアクセス」を得ることによって、データベースのパフォーマンスや使い勝手、問題判別機能などを充実させることができる、というのがまずは目論見ということになるのでしょう。
それをもう十年以上も前に成し遂げてしまっている OS がありますね!!! OS/400 ないし i5/OS の先見性がこの記事から伺われます。

サンはさらに、オラクルだけでなく別のオープンソースのデータベースである Postgres を統合して OS としての優位性を高めようとしています。オラクルの場合はやはりそれなりの価格になるので、エントリー版として Postgres を使用できることでエンタープライズ OS としての位置づけを確立しようということなのでしょう。

「PostgresデータベースをSolaris 10に統合、サポートも提供予定 」
http://jp.sun.com/back/2005/1221/feature/

Sunは、Postgresオープンソース・データベースをSolaris 10に統合し、オープンソース・データベース・ソリューションを開発して企業環境に展開するお客様に、世界中どこでも24時間365時間のサポートを提供する予定です。Sunは、予測的セルフヒーリング、Solarisコンテナ、Solaris Dynamic Tracing (DTrace) などの高度な機能を活用するべく、PostgresSQLコミュニティと協力しています。 つい先日、オラクルがSolaris 10をオープンソース64ビット開発・運用の推奨環境に選定したこと、そしてSunがPostgresのサポートを発表したことにより、高パフォーマンスでミッション・クリティカルなデータベース・ソリューションをホスティングするプラットフォームとしてのSolaris 10のトップの座が揺るがぬものとなりました。

ちなみに、日本/アジアをメインとした話でちょっと蛇足めいてしまいますが、以前から日本オラクルは Miracle-Linux に出資して以下のような特徴を持つ Linux を市場に出しています。

http://www.miraclelinux.com/products/linux/ml40/ml40.html

Oracleとの親和性

定評のあるOracleデータベースの稼動プラットフォームとしての機能をより充実しました。基幹データベースシステムの安定稼動を実現する、信頼性の高いインフラストラクチャを提供します。

  • Oracleデータベースの動作に必要なカーネルパラメータが調整済みの状態で出荷。インストール直後からすぐにデータベースを利用できます。
  • Oracle 10g対応のインストール支援ツール、Install Navigator for Oracle(ORANAVI)を搭載。手間のかかるLinuxサーバーへのOracleインストールをワンストップで実行できます。
  • Linuxプラットフォーム上でOracleを利用するための各種ライブラリ(OCFS2,ASMlib,PHP-Oracle)を同梱。Linux版Oracleのすべての機能を最大限に活用できます。

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